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新しい開発ツールとアドオン同期機能を追加した Firefox の最新ベータ版をテスト用に公開しました

Windows、Mac、Linux に対応する Firefox の最新ベータ版 をテスト用に公開しました。今回のベータ版では、ページの構造を簡単に視覚化できる Web 開発者向けツールを組み込んだほか、Firefox Sync でアドオンを同期できるようにしました。

Web 開発者向けの主な新機能

  • ページインスペクタの 3D ビュー: Web ページ内の各要素とその上下関係を立体的に表せる、新しいページ構造視覚化ツールです。WebGL 技術を活用し、従来「Tilt」という名前で開発されてきた 3D ビュー機能をページインスペクタツールに統合したもので、特に HTML 構造の問題を把握したいときに便利です。詳しくは Mozilla Hacks の記事 をご覧ください。
  • スタイルエディタ: ページに適用されている CSS を編集し、結果を即座に反映して確認できる新たな開発ツールです。編集した CSS ファイルはデスクトップへ保存することもできます。
  • SPDY 対応: SPDY は HTTP の後継として設計された転送プロトコルで、Web ページの読み込みにかかる時間を削減します。ヘッダが圧縮され接続数も減るため、ページの読み込みが速くなり、サーバの負荷も軽減されます。SPDY では、すべての通信が SSL で暗号化されるため、安全性も向上します。SPDY 対応は初期設定で無効となっています。有効化するには、about:confignetwork.http.spdy.enabled の値を true にしてください。

ユーザ向けの主な新機能

  • アドオンの同期: デバイス間でアドオンを同期するオプションを追加しました。別のパソコンでも同じアドオンを簡単に使うことができます。この機能はオプション画面の Sync タブで有効化できます。
  • 移行ツールの改良: Firefox の新規ユーザは、Internet Explorer、Opera、Safari に加えて Google Chrome からもデータを移行できるようになりました。ブックマーク、履歴、Cookie のデータを Chrome からインポートすれば、Firefox を簡単に使い始められて、お気に入りのサイトにも即座にアクセスできます。今後のバージョンでさらに機能を拡充する予定です。

ベータ版のダウンロードと詳しい情報

既に Windows、Mac、Linux でベータ版をインストールされている方には自動更新通知が届きます。

Android 向けのベータ版は後日公開となります。次期バージョンの正式リリースは の予定です。

[これは米国 Mozilla のブログ記事 Firefox Beta with New Developer Tools and Add-on Sync is Ready for Testing の抄訳です。文中リンク先の一部は英語となりますのでご了承ください]

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