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技術解説:Windows 版 Firefox 4 では日本語入力がより快適になりました

Windows 版の Firefox 4 では、日本語や、東アジアの言語の入力に関する様々な問題が解決されました。そのうちのいくつかを紹介します。

最初は、Windows Vista や Windows 7 で意図せず入力中の日本語が確定されてしまうことがあった問題です。

Windows Vista 以降で、Windows Aero (ウィンドウのタイトルバーとかがガラスのような半透明になる機能です) を利用している場合、メモリ容量が不足してディスクスワップが発生した時や、CPU 使用率が 100% 近くになってアプリケーションからシステムへの応答がなくなってしまうと、ウィンドウ全体が白っぽくなって操作可能になるまで待たなくてはいけない状態になることがあります。

もし、日本語入力中にこの状態になってしまうと、Firefox 3.6 以前では入力中だった文字がそのまま確定されてしまい、それを消してから再入力する必要がありました。

Firefox 4 では、ウィンドウが白っぽくなってから入力可能な状態に復帰しても、日本語の入力をそのまま継続できるように改善されました。

次に、日本語入力がより効率よくできるようになるよう、新しく IME からの問い合わせに対応するようになりました。

MS-IME は初期設定のままで、ATOK の場合は設定ダイアログの「入力・変換」タブ内にある設定項目で「変換補助」を選択すると出てくる「カーソル位置前後の文章を参照して変換する (B)」というチェックボックスにチェックを入れると、この新機能を利用できます。

Windows では、日本語入力のためのソフトウェアから、カーソル位置周辺の入力済みのテキストが何であるのかをアプリケーション (例えば Firefox) に問い合わせて、変換候補の優先順位を修正する仕組みがあります。Firefox 4 ではこの機能に対応することでより効率よく変換ができるようになっています。

例えば、既に入力欄に「花が」と入力されている状態で「さく」と入力し変換を行うと「咲く」が出てくるようになり、「布を」と入力されている状態で変換すると「裂く」が出てくるようになります (もちろん日本語入力ソフトの判断や、学習状況から、別の候補が出てくるかもしれません。これはあくまでも一例です)。

続いて、ATOK と Firefox の有名な相性問題が解決されました。

ATOK で「半角/全角」キーで、日本語入力をオンにして 1 文字目を入力しようとすると、1 文字目が ATOK に処理されずにそのまま Firefox に入力されてしまい、2 文字目からの入力だけが日本語入力として扱われる、ということがありました。

C ドライブのハードディスクが遅い状況では頻発する問題でしたので、モバイルでバッテリ駆動時間を延ばすために低速な HDD を利用している場合や、背後でウイルススキャンが行われているような状況では、日常的に困っていた方もいらっしゃるかもしれません。

Firefox 4 ではキー入力処理の設計を改善し、1 文字目から正しく日本語入力として扱われるように改善されました。

最後に、台湾の IME 「ChangJie」や、これと同じ操作方法の中国語もしくは台湾の IME を利用されていた方に朗報です。

ChangJie では一般的な日本語入力ソフトとは違い、入力した文字を確定すると、次に入力する言葉を提案してきます。この時に矢印キーを押すと、キャレットと呼ばれる入力位置を示す、点滅する縦棒が移動するのが本来の動作です。しかし、Firefox 3.6 以前ではカーソルを移動できず、一度「Esc」キーを押す必要があり、非常に使いづらい状態でした。

Firefox 4 ではこういった操作の入力ソフトにも対応し、他の Windows アプリケーションと同様の感覚で利用してもらえるようになっています。

Mozilla では今後も、Firefox をより快適に使ってもらえるよう、日本語に特化した問題の修正を続けていきます。

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