昨年 12 月に Mozilla Japan が主催した Firefox Developers Conference 2006 には、あいにくの雨の中、約 150 名の方にご参加いただき、活気あふれるイベントとなりました。大変遅くなりましたが、会場でご記入いただいたアンケートの内容をまとめましたので、その結果をレポートしたいと思います。回収枚数は 66 枚でした。
なお、当日の 会場レポート と ビデオサマリー はこのブログで、各プレゼンテーションの内容 (PDF) は イベント案内のページ から、それぞれご覧いただけます。
1. 参加者のご職業 (複数回答可)
ソフトウェア・システム設計開発に携わっている方が最も多く、3 分の 1 を占めました。次いで Web デザイナー・開発者の方が 12 名。研究開発を担当されている方と学生さんが 9 名と肩を並べました。やはり業務で Firefox を使用されている方が多いのでしょうか。次の機会からはイベントへの参加目的をお聞きするのも良いかもしれません。
注: 棒グラフの横軸、円グラフの数字はすべて人数です。
「あなたのご職業をお教えください。」
2. お使いの Mozilla 製品 (複数回答可)
Firefox については、1.5 系をお使いの方が 22 名、2.0 系をお使いの方が 54 名という結果でした。両バージョンを併用されている方もいて、まだ少し様子見といった感じでしょうか。この記事を書いている時点では、拡張機能の Firefox 2 対応も進み、Firefox 1.5 のサポート終了も近づいていますので、アップグレードされた方も多いのではと思います。一方、Thunderbird は 33 名と、半数の方にお使いいただいています。最近は Web メールが人気ですが、この結果を見る限りメールクライアントも健在です。
「現在お使いの Mozilla 製品をお選びください」。
3. お使いの検索エンジン (複数回答可)
なんと、回答者全員が Google を使っているという結果が出ました。参加者の傾向が偏ってはいますが、100% 達成は予想外でした。Yahoo! JAPAN と、プレゼンに参加いただいた goo さんは同じぐらいの支持を得ています。
「普段、主に利用されている検索エンジンをお選びください。」
4. イベント情報の入手先 (複数回答可)
Mozilla Japan の Web サイトをご覧になった方が約半数を占めました。ユーザコミュニティのメーリングリストや技術系ニュースサイトでお知りになった方がそれに続いています。情報を最初に入手したところを伺いたかったので、設問が良くなかったかなと反省していますが、半数の方が Mozilla Japan のサイトへアクセスいただいたということで、参考にしたいと思います。
「今回のイベントの開催はどのようにして知りましたか?」
5. 全体的な評価
満足度、期待度、役立ち度、いずれも高い評価を受けました。今後のイベントについてもほとんどの方が参加を希望されていて、イベントは成功といえると思います。
「セッションの内容には満足されましたか?」
「セッションの内容は期待通りでしたか?」
「セッションの内容は役に立ちましたか?」
「今後同じようなイベントが開催された場合、参加を希望されますか?」
6. 全体的な感想
上記の評価とともに、おおむね満足していただけました。ここでは主な項目 3 点に絞ってご紹介させていただきます。
今回は、初めて Firefox に特化した開発者向けイベントでした。そのため意図的に、オーバービュー的な形で多くの内容を詰め込んでしまったのですが、やはり各セッションの時間が短かった、質問ができなかったというご意見をいくつかいただきました。また逆に、盛りだくさんで良かったという声も寄せられました。次回以降はひとつにテーマを絞って、濃い内容をお届けできればと思います。
ビジネスパートナーをこうした場に招いたのも初めての試みで、事前に反響を予想できなかった部分でしたが、普段こうした企業担当者の話を直接聞ける機会が少ないためか、興味を持ってくださった方が多かったようです。これからもより一層 Firefox を取り巻くコミュニティを拡大していければと思っています。
プレゼン資料を事前に欲しかったとのご意見はもっともです。講演者が直前まで準備に追われていて、調整は難しいのですが、今後可能であれば事前にサイト上で公開したいと思います。
7. 今後取り上げて欲しいトピックやご要望
皆さんからは「拡張機能の開発」に要望が集まりました。Firefox の大きな特徴であり、開発者が取り組みやすく、今いちばんホットな分野ですよね。最近は企業からも続々と商用の拡張機能が公開されています。次回のテーマは拡張機能で決まり!?
また、開発者向けイベントながら、パートナーのセッションに惹かれたのか、マーケティング関連の話題や導入事例を取り上げて欲しいという声も聞かれました。そうしたトピックは Developers Conference とは別の機会にお話しできればと思います。
他には、Thunderbird、XULRunner、アクセシビリティ、品質保証、サーバ連携、Web の未来などのトピックが挙げられました。