昨年 Discover Shiretoko キャンペーン を共同で実施させていただいた 知床財団 さんから、知床の動植物や絵本を元にした 9 種類の Personas (ペルソナ) テーマが公開されました。知床財団情報係主任の加藤さんに、それぞれのテーマについて解説してもらいました。
キタキツネ:キタキツネは知床でもおなじみの存在です。開けた場所が好きなようで、このペルソナのように、草原や海岸などでニヒルな顔をして座っているのをよく見かけます。
イワウメ:知床の山々の雪がようやく溶けだすころ、このイワウメの花が岩場を小さなウメの花のカーペットのように覆います。
クラカケアザラシ:知床はクラカケアザラシの数少ない繁殖地です。お母さんは流氷の上で赤ちゃんを産みます。赤ちゃんの真っ白な毛は、オオワシやシャチなどの天敵から身をまもるための保護色です。
オオワシ:名前の通り、広げたつばさは消防車の車幅と同じくらいある巨大なワシです。流氷が海を覆い尽くすころ、ロシアから知床に、冬を越すためにやってきます。
厳冬期の知床岬:調査で厳冬期 2 月の知床岬に行った時の写真です。見渡す限り雪と氷、聞こえるのは風の音だけの知床岬を、朝日が赤く染めていました。
知床連山:知床半島の背骨、知床連山です。一番右に見えるのが最高峰の羅臼岳、一番左が硫黄山です。
シマフクロウ:シマフクロウは大きな鳥です。夜に木にとまっている姿は、小学生が木にとまっているくらい大きくて、何度見てもギョッとします。彼らは絶滅危惧種。知床は彼らが安心して子育てできる数少ない場所です。
ヌプカナ:知床財団発行の絵本「しれとこのきょうだいヒグマ ヌプとカナのおはなし」のワンシーンです。ヌプとカナが母グマに連れられて、生まれてはじめて外の世界に飛び出したところです。
ヌプカナ:「ヌプとカナのおはなし」のラストシーンです。知床で幸せに暮らしていたヌプとカナでしたが、ある出来事をきっかけにヌプは死んでしまいます。1人残され成長したカナが、自分の子供たちに語りかけます。
どのテーマもおすすめです。気になった方は Firefox 3.6 で 知床財団 Personas ギャラリー へ! (Personas って何? という方はこちら)
知床では、冬の間通行止めになる横断道路が先週末に開通し、観光シーズンが始まったそうです。今の季節の見所についても加藤さんに聞いてみました。
この季節の知床の見所ですが、シャチが沢山います。主に羅臼側ですが、20 ~ 30 頭の群れが毎日のように出て観光船のまわりなんかをジャンプしたり、ぐるぐる泳ぎ回っているそうです。
もう少ししてシャチフィーバーが去ると、今度はマッコウクジラの時期になります。半島の反対側、私たちのいる斜里側の観光船からは、冬眠開けで海岸線でのんびりしているヒグマが見られます。海鳥の子育てシーズンでもあるので、切り立った断崖絶壁をびっしりうめつくす鳥たちの様子を海から見るのも、面白いと思います。一年で一番風と波が安定しているので、船酔いの心配も少なく、この時期の観光船はおススメです。
今年は世界自然遺産登録 5 周年ということで、イベントも多数企画されているようです。皆さんも一度知床を訪れてみませんか?