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ビデオの特許使用料をなくすためのアライアンスを結成しました

[この投稿は、9 月 1 日に公開された米国 Mozilla Blog の記事 "Forging an Alliance for Royalty-Free Video" の抄訳です]

ビデオコーデックの特許使用料をなくそうという動きが急速に進展しています。ひと月前に、IETF の NETVC ワーキンググループが最初の会合を開き、2 週間前には Cisco が Thor を発表しました。業界全体にわたるこうした取り組みの中で、本日、私たちは Alliance for Open Media を設立し、次の大きな一歩を踏み出そうとしています。創設メンバーとして、オンラインで動画を提供する Netflix、Amazon、YouTube、ブラウザベンダーの Mozilla、Microsoft、Google、主要テクノロジ企業の Cisco と Intel といった、各分野の大手企業が参加しています。このアライアンスでは、特許使用料を払う必要がない次世代ビデオ コーデックを開発するために、各社が協力して必要なテクノロジを共有し、特許分析などの作業を行います。

Mozilla は長年、コーデックの特許使用料を不要にすることを提唱してきました。Web は誰の許可も必要としない技術革新を基本としてきたため、Web で最も成功しているビジネス モデルのなかには、特許のライセンス料を支払うという形態が合わないものがありました。そのため、Mozilla はすでに Firefox で VP8VP9Opus などの優れたコーデックをサポートしています。しかし Web の技術革新はとどまることがなく、Mozilla もそれを押し進め続けます。解像度とフレームレートの向上に伴い、今後もさらに高度なコーデックとこれまで以上に優れた圧縮率が求められるようになるでしょう。そこで私たちはこのニーズに対応するため、Daala プロジェクトを立ち上げ、NETVC ワーキンググループを作りました。これらの活動には、非常に大きな関心が寄せられています。Daala と Cisco の Thor、そして Google の VP10 を組み合わせれば、それが優れた基盤となり、真の意味で世界最高クラスでありながら特許使用料を支払う必要のないコーデックを実現できると Mozilla は考えています。

このアライアンスは活動を速やかに進めるため、Joint Development Foundation のプロジェクトの 1 つとして構築されています。これは、IETF のように標準規格を管理する大規模な組織を補完するためには、理想的な形態です。ビデオコーデックのような分野でオープンな標準規格を開発するとき、最大の課題の 1 つとなるのが、どのように特許を確認すればよいかということです。このアライアンスは私たちにとって法務関連の情報を共有する場となり、開発したコーデックが将来私たちにとって不利な形で使用されるのではないかと心配する必要がなくなります。アライアンスでさまざまな作業を分担し、短時間に少ないコストで技術革新を進めることができます。また、自分たちが開発しているコーデックは確かに特許使用料が不要であるということを、誰もがより一層確信できます。

アライアンスは W3C の特許規則に基づいて運用され、Apache 2.0 ライセンスに基づいてコードをリリースします。これは、アライアンスに参加するすべての企業が、コーデックの実装とコーデック自体の特許のどちらについても、特許使用料を放棄するということです。創設メンバーは始まりにすぎません。オンライン、オフラインのいずれに関わらず、ビデオに関心のある企業は、ぜひこのアライアンスに参加してください。
詳しくは、www.aomedia.org にアクセスするか、こちらのプレスリリースをご覧ください。

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