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Firefox における DRM (デジタル著作権管理) の取り扱いについて

[これは米国 Mozilla ブログで公開された "Update on Digital Rights Management and Firefox" の抄訳です]

1 年前、Mozilla は Firefox を DRM (Digital Rights Management、デジタル著作権管理) 付きコンテンツを HTML5 の video タグで再生すせるための実装を始める、とアナウンスしました。クローズドな性質を持つ DRM をサポートすることは、オープンであることをミッションとする Mozilla にとって難しい決断でした。1 年前に説明したように、DRM のサポートは Firefox ユーザが求める機能を提供するためであり、有料動画コンテンツを再生できるようになるための措置でもあります。DRM は望ましい問題の解決方法であるとは捉えていませんが、現在のところ多く人が求めるコンテンツを再生するための唯一の方法であるのも確かです。

本日、Firefox は Adobe Content Descryption Module (CDM) を統合しました。これは DRM コンテンツを再生するために必要なモジュールで、Firefox のインストール、もしくは更新後、Adobe から自動的的にダウンロードされます。モジュールの有効化は、Adobe CDM を利用するサイトへの初回アクセス時に行われます。Netflix を含む、動画の有料配信サービスは、この機能のテストをすでに始めています

DRM は「ブラックボックス」なテクノロジであり、オープンソースではありません。そのため、Mozilla は CDM を扱うためのセキュリティサンドボックスを設計しました。他のブラウザがどのように扱っているかは定かではありませんが、このような「ブラックボックス」を対して必要なセキュリティレイヤーをセキュリティサンドボックスによって提供しています。またインストールした Firefox から CDM を削除する機能も実装しました。このようなブラックボックスのマイナス面を考慮すると、この 2 つの機能はとても重要であると考えています。

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全ての人が DRM を必要としていないことも認識しています。そのため CDM を自動的にインストールしない Firefox を用意しました。DRM を必要とされない方は、こちらをご利用ください。

これまで議論されてきている通り、DRM は複雑な問題です。これが示唆すること、Mozilla が DRM について学ぶ教材を用意していること、DRM を扱うことの困難さ、そしてコンテンツが DRM 付きで公開される理由を、ご理解いただけることを切に望みます。

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