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Firefox の開発ツールに追加された新機能(2014 年 5 月 2 日版)

最新の Firefox の開発ツールに追加された新機能をご紹介します。
ご紹介する新機能は 2014 年 5 月 2 日にリリースされた Firefox Aurora でお使いになれます。

ボックスモデルの編集

インスペクタで要素を選択するとその要素のマージンや幅などが表示されますが、表示されている数値をダブルクリックすることで、ボックスモデルの各値を編集できるようになりました。

editable-box-model.png

ここでの編集した内容は、その場でレンダリング結果に反映されます。

数値を直接入力する以外に、Alt と矢印キーの上下で数値が 0.1 ずつ増減できます。これで位置の微調整もより効率的に行えます。

また Shift キーと矢印キーの上下で、数値を10ずつ増減できます。

Eyedropper

インスペクタに付属のカラーピッカーに Eyedropper がつきました。

eyedropper.png

これで色を取得するピクセルを、文字通りピクセル単位で指定できるようになりました。

ここでピックした色をクリップボードにコピーできるようにもなっています。この機能は標準では有効となっていませんので、使用するためには設定が必要です。

コンソールの強化

コンソールも強化されました。

まず console.error, console.exception, console.assert の各メソッドを利用することで、スタックトレース付きでログをとれるようになりました。

console-stack-traces.png

つぎに %c ディレクティブ付きでログを記述することで、ログにスタイルを適用できるようになりました。

console.log("%c こんにちは、世界!" , "style: limegreen; font-size: 32px");

と記述することで、色がライムグリーンで文字サイズを32pxになったログをコンソールに出力できます。

styled-console-log.png

Copy as cURL

ネットワークモニターでモニターした通信は、さまざまな形でクリップボードにコピーできますが、今回の更新で cURL コマンドの形でコピーできるようにました。

接続先の URL だけでなく、データやヘッダの情報も一緒にコピーされます。

copy-as-curl.png

エディタの改善

エディタの改善点は次の4つです。

  • 複数行を選択し編集できるようになりました
  • 矩形選択できるようになりました
  • 選択して行った編集を Undo できるようになりました
  • Sublime Text のキーバインディングが使えるようになりました
 

複数行を選択し、編集している様子は次の GIF アニメをご覧ください。

editor-multiple-selection.gif

デバッガの充実

Canvas デバッガーやアドオン用のデバッガーがつきました。
詳しくは以下のブログ(英語)をご覧ください。

より詳しく知るには

新機能には設定が必要なものや、キーバインドを知る必要があるものもあります。より詳しく知るには MDN の開発ツールページをご覧ください。

新しい開発ツールを上手に使って、どんどんステキなアプリやサイトを作ってください!

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