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Mozilla と Unity が Unity ゲームエンジンの WebGL 対応を実現するツールを提供

[これは米国 Mozilla のブログ Mozilla and Unity Bring Unity Game Engine to WebGL の抄訳です。文中のリンク先は英語となりますのでご了承ください。]

Mozilla と Unity は、Unity で開発したゲームをプラグインを必要としない形で Web 上に公開するためのツールを発表しました。このツールは WebGL や asm.js といった Mozilla が開発と標準化をリードしてきた技術によって実現されました。Unity の WebGL アドオンは、本年中にリリースされる Unity 5.0 とともに提供が開始される予定です。

Unity 開発者は、プラグイン利用によるストレスを感じさせることなく、スムーズで滑らかにプレイできるゲームを Web 上に公開できます。このテクノロジが実際に動作する様子をお見せするため、Unity と Mozilla は人気の高いゲーム Dead Trigger 2 を Firefox 用でネイティブと同等のスピードで実行するプレビューを公開しました。

Mozilla のエンジニアリングディレクターで、WebGL の考案者でもある Vlad Vukicevic は次のように述べています。「Unity はゲーム開発分野で最も革新的な企業の 1 つです。同社が WebGL と asm.js の対応に力を入れているということは、パフォーマンスに優れたプラグイン不要の Web ゲームを実現するという Mozilla のビジョンを、より強力に支持するものです。この開発によって、Unity の開発者は Web の可能性を最大に活用できるようになります。」

Unity の開発者にとって、自分たちが開発したゲームが WebGL をサポートする全てのデスクトップブラウザで適切に機能し、Firefox のような asm.js 向けに特別に最適化されたブラウザによって優れたパフォーマンスを発揮するというのは朗報です。

「WebGL と asm.js が Web ゲームの将来を活性化すると当社は考えています。このプラットフォームの成熟を目の当たりにすることはうれしいことであり、その進化の促進に役立てることを楽しみにしています」と Unity Technologies の上級開発者 Ralph Hauwert 氏は語ります。

「当社とMozilla の共同開発は非常に実りの多いものでした。両社が協力して多くの課題を克服してきた結果、本日、Unity 向けのWebGL アドオンを発表することができました。このアドオンにより、Unity の開発者の皆さんは期待できる限りで最高の体験を提供できます。」

「ゲーム開発者の皆さんから最も多く寄せられる質問の 1 つが、Unity は WebGL と asm.js をサポートしているのか、というものでした」と Mozilla のゲームプラットフォームストラテジスト、Martin Best は語ります。「このサポートが実現したことは大変うれしく、高品質の Web ゲームという新しい時代の到来が楽しみです。」

Unity の Web プラグインは Web 上で最も多くインストールされているプラグインの 1 つですが、今回の取り組みは開発者にとって明らかに良いものとなるでしょう。WebGL と asm.js に対応したことで、ユーザのブラウザにプラグインをダウンロードしてもらう必要なく、Web ゲームへのリンクだけでゲームを提供できるようになります。そのため自分のゲームがより多くのユーザに利用されることを期待できます。また、オープンな Web 技術を使用することで、複数のプラットフォームに対応するゲームの公開と更新や新しい機能のテストも、より簡単になります。

今回の開発は Web に対する Mozilla と Unity の揺るぎない取り組みの姿勢を示すものであり、Mozilla は WebGL と asm.js に対する Unity の支持をありがたく思っています。

本日は、ゲーム開発用プラットフォームとしての Web の進化にとって重要な日であり、開発者の皆さんがこの強力な技術を使用して Web にどのような体験をもたらしてくれるのか、非常に楽しみです。

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