[これは米国 Mozilla のブログ記事 Publisher Transformation with Users at the Center の抄訳です。文中リンク先は英語となりますのでご了承ください。]
- ディレクトリタイルについて、より詳しい情報がこちらに追加されました。
Web サイトの運営者がユーザ中心の考え方をすれば、すべてのユーザ体験がより豊かで意味のあるものになると Mozilla は考えています。コンテンツサービスチームはこの問題に取り組んできました。今日は私たちのそうした考え方の一端をご紹介し、それを実践するための第一歩を説明したいと思います。
ユーザ中心の考え方は、Web サイトの運営者やマーケティング担当者などのコンテンツ制作者を含め、すべての人々にメリットをもたらします。デジタル化はすでにあらゆる業界を変革していますが、その大きな理由は、デジタル化によってユーザにより多くの選択肢とパーソナライズ機能がもたらされるためです。デジタルメディアの課題は、それが変化の激しい環境であり、昨日まで機能していたものが明日は機能しないかもしれないという点にあります。
Mozilla はこれまで、デジタルコンテンツコミュニティ、特に IAB(Interactive Advertising Bureau) のすべての考え方と必ずしも見解が一致していたわけではありませんが、ユーザの利益を最優先すべきであるという考え方にはコミュニティも同意してくれると思います。Mozilla はコミュニティのメンバーが、Web のエコシステムを強化する魅力的なコンテンツを提供できるよう支援したいと考えています。そのため、IAB の委員長 Randall Rothenberg 氏から、2 月 9 日 - 11 日に行われた Annual Leadership Meeting に Mozilla も参加してその考えを述べるようにと声をかけていただいたとき、私たちはそのチャンスに喜んで応じました。この会議で話し合われた主なテーマの 1 つが、「Web サイト運営に変革をもたらそう」です。そこで、私は Mozilla の考え方と最新の活動について、今朝、会議の出席者の皆さんに講演してきました。
ディレクトリタイルプログラム
Mozilla は、まず 2 つのプログラムによってユーザのコンテンツ体験の変革に取り組み始めています。1 つは、皆さんもすでに聞いたことがあるかもしれませんが、「UP」というものです。これについては今後の投稿で新しい情報をお伝えしていきます。
もう 1 つは、「ディレクトリタイル」という新しいプログラムです。Firefox を初めて使うユーザにとって、このブラウザがより使いやすいものになるように設計されたものです。現在、Firefox を初めて使うユーザが新しいタブを開くと、このように表示されます。 タイル、つまりこの 9 個の四角には、やがてそのユーザがよく訪れる Web サイトや最近訪れた Web サイトが表示されるようになりますが、現在は何もありません。新しいタブページは、初めて使うユーザにとっては何の価値もないのです。
一方、ディレクトリタイルは、Firefox を初めて使用するユーザにお勧めのサイトをあらかじめパッケージにして表示します。ここに表示されるタイルには、Mozilla のエコシステムに参加している Web サイトや特定の地域で人気のある Web サイト、さらには Mozilla のミッション追求を支えてくれる厳選されたパートナー各社が提供するコンテンツなどがあります。このようなコンテンツはユーザに楽しんでいただけると Mozilla は考えていますが、そのタイルには、スポンサーによる提供である旨が明示されます。
私たちはこのディレクトリタイルに大きな期待を寄せています。このタイルは本来の価値をユーザにもたらすものであり、信頼と透明性を高めることによってより良いインターネットを実現するという Mozilla のビジョンにも一致し、プロジェクトとしての Mozilla の多様性と持続可能性をさらに高めるものだからです。製品ロードマップはまだ完成していませんが、提携の可能性についてコンテンツパートナー各社との話し合いを始めており、適切なユーザ体験を実現できるようになり次第、新しい Firefox にディレクトリタイルを搭載していく予定です。
ディレクトリタイルや他の取り組みについてはこのブログでさらに情報を更新していきますので、ぜひこのページをブックマークに登録しておいてください。