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Open Badges 1.0 のご紹介 ~さまざまな教育機関で習得したスキルを証明し、それを関連サイトで共有できます~

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本日 Mozilla は、Mozilla Open Badges 1.0 をリリースすることを大変誇らしく思います。Mozilla Open Badges 1.0 は、学習の習熟度を認定し証明するための画期的な新しいオンライン標準技術です。Open Badges によって、次のことが簡単になります。

  • オンラインおよびオフラインで習得したスキルについてバッジを取得する
  • 教育機関が教育内容についての情報を提供する
  • 自分が取得したバッジを関連サイトに表示する

これは、Mozilla がマッカーサー基金との協力により 2 年間にわたって開発を進めてきたプロジェクトです。なぜこのプロジェクトが重要なのでしょうか。現在は誰もがさまざまな方法で学習していますが、そうして習得したスキルを正式に認定してもらえる機会はほとんどありません。学位や卒業証書のような従来の証明書でも、人々が持っているスキル、たとえばエンジニアの文章能力や文学士号を取得した人のプロジェクト管理能力などをきめ細かく示すことはできません。

それだけでなく、さまざまな教育機関で習得したスキルをすべて一か所にまとめて表示できる方法もありませんでした。Open Badges はそうした状況を変えるものです。デジタルバッジを新たなレベルに引き上げ、より強力でネットワーク化された、信頼性の高いものにします。

現在、600 以上の主要組織が、Open Badges を使用して学歴、キャリア、生涯学習の成績に反映されるバッジを発行しています。また、Mozilla は Open Badges によって学習の未来を築き、Web による教育の可能性を切り開くことができると考えています。

Girl-Scouts-building-apps-P6192718-Girls-Building-App-1-1024x768.jpg現在ガールスカウトでは、「My Sash is an App」 (私のサッシュはアプリ) プロジェクトの一環として、アプリを開発するとデジタルバッジがもらえるようになっています。

「Mozilla では、より多くの人々により多くの学習の機会を提供する方法がないものかということをよく話し合います」と、Mozilla の教育およびバッジ担当シニアディレクター、Erin Knight は語ります。「Open Badges には、それを実現する力があります。あらゆる種類の学習を正規のものとすることができ、人々は自分独自の方法で仕事や教育、機会を獲得できるようになります」。

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Open Badges の優れている点

  • 複数のスキルをまとめて表示できます。バッジ共有の標準技術である Open Badges を使用することによって、同一の組織が発行したものか複数のさまざまな組織が発行したものかを問わず、同一のスキルセットに対するバッジを一か所にまとめて表示できます。個人ユーザは、たとえば Mozilla での HTML の学習や ガールスカウトで習得したボランティアやリーダーシップのスキル、NASA のプログラムで学習した初級ロボット工学やエンジニアリングなど、オンラインとオフラインのさまざまな機関での学習や習得したスキルに対する認定バッジを取得できます。
  • 多くの情報を得ることができます。Open Badges では、各バッジに重要なデータへのリンクが貼られ、バッジの発行者、取得した方法、さらにはユーザがそのバッジを取得するために履修したプロジェクトなどの情報を得ることができます。ユーザを採用しようとする組織は、この豊富なデータを丹念に調べて各ユーザのスキルと成績を詳しく把握できます。
  • Web 上のどのサイトにも表示できます。Open Badges Backpack を使用すると、ユーザは自分のバッジを簡単に収集して分野別に分類し、ソーシャルネットワーキングのプロフィールや求人サイト、Web サイトなどに表示できます。
  • 関連する学習の成果を認定できます。Open Badges のフリーソフトウェアを使用すると、その標準規格を満たすすべての組織は、バッジの発行と検証を行えるようになります。現在までに、600 の組織が 23,000 人の学習者に対して 62,000 個のバッジを発行しています。増え続けるバッジ発行者の一覧は、こちらでご覧いただけます。
  • 無料でオープンで誰でも利用でき、非営利組織である Mozilla がその使命の一環として提供します。Open Badges は貢献者たちの広範なコミュニティによって設計、構築、支援されています。こうしたオープンソースモデルであるということは、バグの修正から新機能まで、一人のパートナーによる改善ですべての人々にメリットをもたらすことができるということです。

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[これは米国 Mozilla のブログ記事 Introducing Open Badges 1.0 の抄訳です。文中リンク先は英語となりますのでご了承ください。]

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